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経験専門家の成長日誌 「足跡」 2 【後編】

経験専門家の成長日誌「足跡」二歩目

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皆さんこんにちはコラム担当、担当Oです。

今回は前回の続きをお送りします。前回から時が飛んで社会復帰に向け動く私に立ちはだかる“普通”…どう付き合っていこうというのでしょうか…

 

 

………

……

…そののち社会に戻っていこうと奮闘する私は“普通”に固執していました。

“普通”でなければまたいじめられる。“普通”でなければまたひどい目に合う。

ひきこもりの日々を通じて私は自分の事を〈ひきこもりの〉○○と二つ名の様なものを付けていたように思います。

自分自身で自分は普通ではないと言い聞かせ、“普通”になるため。悪目立ちしないために社会復帰する。という意識で活動をしていました。

 

ですが私はいつまでたっても“普通”にはなれませんでした。

周りの方が普通に学校を卒業し、社会に出ていく中でひきこもりとして数年自室にいた私はいくら頑張ろうと社会的な“普通”になることはできなかったのです。

 

それでももがいているうちに新しい発見、妥協がありました。それがなければ私は今もひきこもっていたのでしょう。

それは“普通じゃなくてもいい”と思えるようになった時でした。

私は物心ついたとき“普通”でなかったことで心に大きな傷を負いました。

言い換えれば私には“普通”でない場合にひどい目にあう経験しかしていなかった訳です。

 

そんな中でひきこもり支援の方、カウンセラーさん。いろいろな方に出会いいろいろな話を聞きました。

他のひきこもりの方の話、支援者自身も変だけどやっていけているというお話。

“普通でない”=死 のような考え方をしていた私にとってそれは新しい概念でした。

 

当初は受け入れられませんでした。それでも回数を重ねていく間に少しづつ少しづつ呑み込んでいきました。

そしていつだったかは確かではありませんが、〈ひきこもり時代〉を切り離したいと思っていた私は〈ひきこもり時代を含めての自分〉であると考え方が変わったのです。

それは上に述べたように変化というよりも諦め・妥協でした。

一生手が届かないものを追いかけるのを諦めたのです。

 

そうすると大変ではありつつも動き出すのが楽になりました。

例えるならば今までエベレスト登山を目指していたのを富士山に変えたような感覚なのです。なんだかいけそうな気がしませんか?

 

努力をすればエベレストにも上れるかもしれません。でもひきこもりの自分が見えていないというのはスニーカーでエベレストに上ろうとしているようなものです。

自分で自分の状態を直視するというのはとてつもなく辛いものです。絶望の渦に呑まれこともありました。

 

それでもその作業は今後にとっての大事な糧になりました。

社会に今すぐ適応するのではなく、挑戦できるところから挑戦できるように妥協する。

こんな風に高すぎる“理想の普通”を諦めたことで私は動きやすくなったのです。

 

最初は山登り完全装備で町の坂を上っているような、警戒心MAXの状態からでした。

しかしそれを何度も繰り返すうちに「ここでは完全装備は脱いでもいいんじゃないか」と思えるようになり、町の坂の様な小さめの障害には気楽?に向かっていけるようになったのです。

 

私は“普通”の基準を見直すことで動き出してからの不安が軽くなりました。

最初の一歩ということで、皆さんも自分自身の“普通”というものに目を向けてみてもいいかもしれません。

もし皆さんに高い“普通”があったとしてもそれは将来に役に立ちます。

町の坂に完全装備で行くのが変なのであってエベレストに完全装備で行くことは何も間違っていません。ただ使う場所が違うのです。

今はその装備は押し入れにしまっておいて、いずれ必要になった時に力を貸してもらいましょう。

 

 

 

と、いうことで2回目にして二部制になった足跡…今回はここで終わりです…!

実は今回の足跡は3日に分けて執筆させてもらっています。ので文章がおかしくなっていないか心配でもあります(笑)

 

私はこの“普通”というものに3年以上は悩み続けました。これを読んで皆さんの中で何か感じるものがあれば私の悩んだ3年も意味があったのかもしれません。

 

さてさてあとがきもこの程度にしておいて今回はここまで、次回は通常の「あしあと」になります。気軽に読めるようにしますので少しだけお楽しみに!

 

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