経験専門家の成長日誌「あしあと」12歩目
経験専門家の成長日誌「あしあと」12歩目
今回の閲覧難易度は…? ★★☆☆☆
目次
はじめに
皆さんこんにちはコラム担当、担当Oです。
最近色々な方のお話を聞いて経験専門家としてお答えする機会が多々あるのですが、「ある言葉」が最近よく出てくるようになりました。
その言葉が今回のテーマです。
ずばり【意図性】です。
これだけではよくわからないですよね、これから詳しくお話ししていきます…
【意図性】って何だろう?
ひきこもりで悩んでいる方、そしてそのご家族…自分もそうでしたが中々会話する機会がなく、会話しても「うん。」で終わってしまう…そんな状況で悩んでいる方がいました。
ご家族としては状況をどうにかしたいと少ない会話の機会が出来た際、「チャンス!」とばかりにいろいろな言葉を投げかけるのではないでしょうか?
少し外に出てみると「すごいじゃん!じゃあここは?行ってみない?」
何か質問すると 「~だよ。なんでそれが気になったの?」
頑張ってみると 「頑張ったじゃん!じゃあこれはどう?」
ひきこもり経験者からすると上記の言葉というのはものすごく負荷が高いのです。
何故だかわかるでしょうか…?
それはこの文章に多分に【意図性】が含まれているからなのです。
「すごいじゃん!じゃあここは?行ってみない?」
この文章をひきこもり視点(個人の感想)で読み取ると
「すごいじゃん!一回外に出られたんだから、もう他の所にも行けるよね?」
となります。
まぁひねくれているとは思うのですが、警戒心MAXだった私は言葉の裏を読んでいました。
まるでBATTLE FIELD
ひきこもっていた頃の私にとって“社会”というものはさながら戦場の様なもので一歩踏み出せば(社会的に)死ぬかもしれないという感覚で外に出ることが恐怖でした。
ひきこもりで悩んでいる方にとって外出というものは相当なエネルギーを使います。
自分の立ち振る舞い…他の人からどう見られるか…
視線の銃弾に晒されながら満身創痍で帰ってくるのです。心境的にはまるで退役軍人です。
退役軍人さんに「前回生き残れたんだから更なる激戦地にも行けるだろう」と言えるでしょうか?
一度外出できた。目標を達成できた。それは純粋に嬉しい、めでたい事かと思います。しかしながら外見は普通でも心はボロボロだったりするのです。
そんな状況でその場の答えではなく『将来の展望を含めて答えを言う』これが【意図性】なのではないでしょうか?
自分が何か動きを見せるとそれにかこつけて他の問題が降りかかってくる…
そんな状況では何か動いてみようなんて思いませんでした。だって自分が保てないから。
だから動かない。いえ、動けなかったのです。
それでも
「将来社会復帰させるために次のステップへ進ませたい…」
気持ちは痛いほどわかります。応えられるものなら応えたいとも思います。
でもひきこもっている今は今を生きるのでいっぱいいっぱいなのです。
だから家族には今を生きる上での自信を作る手伝いをしてほしかったです。
自信を積み重ねていけばいずれ目標に届くと私は思っています。
急にゲームに例えて恐縮ですが、とても難しいゲームのコースがあったとして一発クリアというものは難しいと思います。が、チェックポイントを細かく細かく置いてあげればクリアは簡単ではないでしょうか?
私が家族に思っていたこと、皆さんに届いてくれればうれしいです。
過去や将来の自分じゃなく、今現在の自分を見てほしい。
【意図性】については↑の言葉でまとまるかもしれません。
ご家族にとっては思うところがあるとは思います。でもひきこもりを経験した私からすると、
これがあれば家族とのコミュニケーションが楽なものになると思っています。
是非選択肢の一つに加えていただけると嬉しいです。
おわりに
【意図性】については正直いまだに結論は出ていません。
ですが、何か大きなものが隠されているという感覚があるので今回お話しさせていただきました。
文章としても稚拙なものになっているかもしれませんが最後に太文字で記した言葉、それだけ伝われば私は嬉しいです。
さてさて私も考えすぎて頭が痛くなってきたのでここら辺で失礼したいと思います。
それではまた次回お会いしましょう!バイバイ!👋
2024.10.04 追記
このコラムを投稿してから約半年、どうしたら【意図性】のない会話が出来るのかを少し考えていました。
そこで私が思ったのは「I(アイ)メッセージ」で話すことでした。
以前のコラムでも取り上げたことがあったかもしれませんが、例えば...
・目標を達成した時
頑張ったね。私はこれも頑張れるんじゃないかと思うんだけどあなたはどう思う?
↑これだと入り方が違ってくるんじゃないでしょうか?
自身の希望を「押し付ける」のではなく「委ねる」ことで家族にとっても悩んでいる本人にとっても"楽"な会話が実現できるのではないかと感じています。
今後「I メッセージ Youメッセージ」について個別にコラムを書いてみてもいいかもしれないですね!
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