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経験専門家の成長日誌「足跡」3 【前編】

経験専門家の成長日誌「足跡」三歩目

今回の閲覧難易度は…? ★★★★★

 

皆さんこんにちはコラム担当、担当Oです。

今回は足跡ということ、また前回のコラムで少し話を挙げていた「逃げ出した時」の事をお話ししたいと思います。

 

 

 

時はフリースクール卒業前の凍える冬、卒業式に着るためのスーツを買いに行った帰りの事…

 

外に出れるようになって…いや行かざるを得なくなってから1年程度、私は相変わらず外の世界が怖い状態でした。

私はそもそもスーツを買うことすら嫌だったのですが「一生に一度の機会だから、将来も使えるから」との親からの言葉に負けその日は久々に買い物に出ていました。

 

店員さんからの猛烈アピール、他の人の視線が怖い私にとって悪夢のような時間でした。

何とか乗り切り満身創痍の私。

そんな私にとって受け入れがたい言葉が親の口から発せられたのです。

 

「夜食べていこ」

 

 

 

は?

 

 

 

「嫌」「帰る」私は何度も訴えました。

しかし帰ってきたのは「買い物行けたからいけるよ」

 

「違う、そうじゃない」

 

私はもう先の買い物でエネルギーを使い果たしています。

他の人の目線が気になる私にとって外食というものはこれ以上ない地獄でした。

そしてその日行こうとしていたのは回転寿司、寿司を取るときにレーンの向こうのお客さんと目が合うかもしれません。

自分の注文内容について厨房で馬鹿にされているかもしれない。

そんなことは起こらないと頭の中で理解はしていても、自分に自信がなくどうしても周りの視線が気になってしまったのです。

 

しかし何度訴えてもようやく訪れたこのタイミングを逃すまいと譲らない親

 

その時私の中で何かが壊れました。

 

車で買い物に出かけていた当時、私の言葉を無視して順番待ちの名簿に記入しに降りていく家族。私も車から降りました。しかし向かう方向は違ったのです。

私は場所も分からないのにその場から逃げ出しました。

私はその時ここまでやれば親も追いかけてきて諦めてくれるだろうと、そう思っていたのかもしれません。

ですが誰も追いかけてはきませんでした(後で聞くと弟は途中まで追いかけてきてくれたようですが…)

勢いだけで出てきた手前おめおめと逃げ帰るわけにも行かなかった私。

冬の夜闇に向けて歩き出します。

 

~その後~

 

私が車を飛び出たのは家から電車の駅約3駅分の距離、ひきこもりであった私には土地勘なんてものはなく、飛び出たはいいものの、直後不安に襲われます。

当時はスマホなんてものを私は持っておらずお金もなく、このままでは最悪凍死する未来もあり得るかもしれません。

 

困った私は幸いにも記憶に残っていた家の最寄り駅を目指していくことにしました。

家に帰るか家出を続けるかはその後に考えればいい…。

「はじめてのおつかい」ならぬ「はじめての帰宅」の始まりです。

 

まず私は最寄り駅に向かうため電車の線路や駅を探しました。

しかし日はもう沈んでいて遠くまで見渡せません。

そこで私はまず賑やかそうな場所を目指して歩みを進めていきます。

しばらく歩いて辿り着いた場所ははずれで、より現在地がわからなくなりました。

 

その時新しい問題が発生しました。

「足が痛い」

ひきこもって極度の運動不足だった私は久々の長距離移動で動くのが辛くなってきていました。そしてさらに冬ということで手足が冷たくなってきていました。

 

そんな状況の中私は駅を探してさまよい続けることになります。

                                       続く…

 

 

 

さて、大ピンチに陥った担当O…これからどうなっていくのでしょうか?

今回は一度ここで区切り!

担当Oの「はじめての帰宅」お楽しみに(笑)…

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