経験専門家の成長日誌「足跡」3 【前編】
経験専門家の成長日誌「足跡」三歩目
今回の閲覧難易度は…? ★★★★★
目次
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はじめに
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冬のとある日
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僕は楽しくない
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やってらんねぇ!
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やってらんねぇ...
はじめに
皆さんこんにちはコラム担当、担当Oです。
今回は足跡ということ、また前回のコラムで少し話を挙げていた「逃げ出した時」の事をお話ししたいと思います。
今回は少し長くなってしまったので前後編に分けています。
正直なところ後編だけ読めばいいとも思うのですが、前編を読むことでより背景を知ることが出来るかと思いますので、お急ぎでない方は是非読んでみて下さいね!
冬のとある日
時は遡りフリースクール卒業前の凍える冬。
私は母に連れられて卒業式に着るためのスーツを買いに行くことになったのですが…
外に出れるようになって…いや行かざるを得なくなってから1年程度、私は相変わらず外の世界が怖い状態でした。
そもそもスーツを買うことすら嫌だった私なのですが「一生に一度の機会だから、将来も使えるから」との親からの言葉に負け久々に買い物に行くこととなった私。
そうしてお店に着くと店員さんは他の人と同じ様に私に接してくれました。
しかしながら「ひきこもり」の私にとって"所謂服屋の接客"というのは耐え難い時間でもありました。
そうして心的にボロボロになりつつも、目的のスーツは買う事は出来たのですが...?
僕は楽しくない
そうしてスーツを買い終わり、やっと安心できる自宅へ帰れると思っていた私...
そんな私にとって受け入れがたい言葉が親の口から発せられました。
「夜食べていこ」
は?
親にとってはご褒美、久々に家族が集まったタイミングという事で外食に誘ってくれたのだと今は感じています。
その気持ち自体は嬉しいのですが、当時の私にとって外食なんていう物は恐怖の対象でしかなく、
( 「あの人あんな料理頼んでる...気持ち悪い」 ・「ひきこもりのくせに公の場に出て来るんじゃねぇよ!」”もしかしたら”そう噂されるかもしれない)
「嫌!」 「帰る!」と私は何度も訴えました。
しかし帰ってきたのは「買い物行けたからいけるよ」という言葉でした。
「違う、そうじゃない」
私はもう先の買い物でエネルギーを使い果たしていました。
他の人の目線が気になる私にとって外食というものはこれ以上ない地獄でした。
その日行こうとしていたのは回転寿司。当時はまだレーンに流れているお寿司を取って食べるのが普通の時代。レーンの向こうのお客さんと目が合うかもしれません。自分の注文を厨房で馬鹿にされるかもしれません。
そんなことは起こらないと頭の中で理解はしていても、自分に自信がない私にはどうしても周りの視線が気になってしまうのです。
しかし何度訴えても私の恐怖心を理解してもらえなくて...ようやく訪れたこのタイミングを逃すまいと譲らない親
その時私の中で何かが壊れました。
やってらんねぇ!
そうして私の言葉を無視して順番待ちの名簿に記入しにいく家族。私も歩き出しました。しかし向かう方向は違いました。
外食が心の底から嫌だった私は場所も分からないのにその場から逃げ出したのです。
正直私はその時「ここまでやれば親も追いかけてきて諦めてくれるだろう」と、そう思っていたのかもしれません。
しかし誰も追いかけて来てはくれませんでした(後で聞くと弟は途中まで追いかけてきてくれたようですが…)
勢いだけで出てきた手前おめおめと逃げ帰るわけにも行かなかった私。
あてもなく冬の夜闇に向けて歩き出していきます。
やってらんねぇ...
車で買い物に来ていた私が飛び出たのは家から電車の駅約3駅分の距離。ひきこもりであった私には土地勘なんてものはなく、飛び出たはいいものの、直後不安に襲われます。
当時はスマホなんてものを私は持っておらずお金もなく、このままでは最悪凍死する未来も"もしかしたら"あり得るかもしれません。
困った私は幸いにも記憶に残っていた家の最寄り駅を目指していくことにしました。
家に帰るか家出を続けるかはその後に考えればいい…。
「はじめてのおつかい」ならぬ「はじめての帰宅」の始まりです。
まず私は最寄り駅に向かうため電車の線路や駅を探しました。
しかし日はもう沈んでいて遠くまで見渡せません。
そこで私はまず賑やかそうな場所を目指して歩みを進めていくことにしました。
しばらく歩いて辿り着いた場所は思っていたところとは違っていて、より現在地がわからなくなり焦りが出始めます...
更にその時新しい問題が発生しました。
「足が痛い」
ひきこもって極度の運動不足だった私は久々の長距離移動で動くのが辛くなってきていました。そしてさらに冬ということで手足が冷たくなってきていました。
そんな状況の中私は駅を探してさまよい続けることになるのです。
続く…
さて、大ピンチに陥った担当O…これからどうなっていくのでしょうか?
今回は一度ここで区切り!
担当Oの「はじめての帰宅」お楽しみに(笑)…
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