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経験専門家の成長日誌「あしあと」4歩目

今回の閲覧難易度は…★★★★☆

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目次

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・はじめに
・昔話
・きっかけ
・ラッキー?
・ラッキーを見つけるために
・おわりに

はじめに
 

皆さんこんにちは、コラム担当oです!
前回は講演会のことをお話しましたね、今回は元?ひきこもりがどうこのコラムを書くに至ったか、そしてどんな風にコラムを記述しているのかについてお話できればと思っています。
今まで「少し得意」程度に思っていた文章作成、どうやってお仕事にまでつながっていったのか……皆さんにももしかすると得意なこと好きなことあったりしないでしょうか?
今回のことは一つの例ではありますが、ご自身と重ねて読んでもらえると嬉しいです。

 

昔話

 

n_ashiato_04_02.PNG墨田区ひきこもり相談窓口は学研エル・スタッフィングという会社が委託を受けて運営させてもらっているのですが、私はその会社とつながりのある学研さんのサポート校で高卒認定をいただけるまで生徒として在籍させてもらっていました。
しかし高卒認定をいただいても社会復帰には程遠く、進学するのか、就職するのか決められず卒業後も社会人のひきこもり支援を受けながら社会とのかかわり方を模索していました。

オープンキャンパスに行ってみたり…心療内科に通ってみたり…地域のサポートステーションにつながってみたり…インターンシップとして働かせてもらったり、実際にお給料をもらってバイトをしてみたり…いろいろなことをやってみました。が、どれも実らずに終わってしまいました。
特にお仕事面に関しては地域の町工場で働かせてもらう機会がありましたが、どうしても職人さん気質というものに馴染めず、こころが壊れそうになって1か月でやめることとなりました。こんなひきこもりを受け入れてくれたことには感謝していますが、自分を殺して働くというものは長くは続きませんでした。

上記のお仕事に挫折した結果、私は潰れてしまって、もう一度ひきこもりになり、学研さんの方でサポートを受けることとなったのです。

それからしばらく経って“前回と違う働き方”ということで、私と同じように学研さんに関わっている方とお話をしてみたり、支援を受けていた時にどんなことを考えているのかを伝えたりと、自分の苦しかった時の内面を開示して対価をもらうというお仕事をすることになりました。お金という面でいえば本当にお小遣い程度のものでした。
それでも前回のお仕事の経験から「仕事は苦しいのが当たり前」と思っていた私にとって“自分が苦しんできたことを話すことで、参考にしてくれたり、喜んでくれる人がいる。その上お金までもらえる”ということは革新的な経験となったのです。

 

きっかけ

 

それからしばらく経って2023年の初めに声がかかりました。その内容というのが「墨田区にプレゼンに行くから着いてきてほしい」ということでした。今までなぁなぁで続けてきた私にとっては寝耳に水で大きな決断を迫られることとなりました。
お恥ずかしながら自分で決められなかった私はとりあえず求められるまま参加すると決めてしまいました。
この時のお話は長くなること、また今後に取っておきたいネタでもあるので今回は省いて、私は墨田区ひきこもり相談窓口にて経験専門家として動いていくことになりました。

そうしてまっさらな状況から始まった相談窓口を今後どんな形にしていきたいかということを話し合う中で今まで学研さんに支援を受けている中で“自分の気持ちを文字にして伝えるのが上手”“引きこもっているときの気持ちを包み隠さず伝えてくれる”というものがあったようで(自分ではあまり意識はしていませんでしたが…)HP立ち上げ時に「当事者目線で一緒に成長できるようなコンテンツがあるといいのではないか」ということでこのコラムの立ち上げが決まったのです。
ひきこもる前から国語が得意だった私。つらい過去ではありましたがそんな中で頑張っていた時のギフトが今になって戻ってきたのだと、今こうしてコラムを書いていると思ったりします。

 

ラッキー?

 

そんな形でコラムを書くことになった私ですがよく支援員さんに「Oさんはラッキーだよね、昔辛かった分今その分自分に帰ってきてるんだよ」と言われるんです。
確かにその通りだと思います。自分で選択しなかったのにこうやって自分の居場所のようなことを見つけることができたのですから。
でも一つだけ思うことがあるのです。「思い返してみると大事なタイミングで逃げなかったな…」と…
逃げることっていうのは大事だと思います。逃げないと心が壊れてしまうこともあるでしょう。そんな時に逃げる判断ができるというのはむしろ誇ってもいいのだと思います。
ですが

“逃げれば何も起こらないが、一歩踏み出して自分の世界を広げる可能性があるとき”

そんな時に私は“自分で行きたい方向は指示しなかった。けども自分の知らない世界に一歩踏み出すことを頑張ってみた”これを無意識下で行っていたのだと思っています。

これができたのはそれまでの学研さんでのトレーニングや、他の場所に通うことによって生まれた「他人に求められる『O』じゃなくても受け入れてくれる人はたくさんいる」ということからだったのだと思うのです。

 

ラッキーを見つける為に

 

これを読んだ皆さんの中には「こんなこと自分にはできるわけがない。運が良かっただけだ」と思う方がいらっしゃるでしょう。その通りだと思います。私だってこれを読まさせられて実際にできるかと言われたらできないと思います。
ですが私は実施に至るまでの過程を皆さんに見てもらいたいと思っています。
私は今まで「こうあるべき自分」というものに固められていたのだと思っています。
しかしながら心理師さんや似た立場の方々と話すことでそれがだんだんと和らいできたのだと実感しています。
そこで皆さんにもまずはその過程を経験してもらいたいと思うのです。
相談につながってみるというのは大きな一歩だと思います。ですが同じ一歩だったとしても相談という一歩が他と違うのは傷つき体験が起こる可能性が限りなく低いということだと私は思うのです。
そんな安全な場所で自分の考え方だったり今までとは違う人との関わりを通して内面の変化を感じてみてほしいのです。
そんな体験を経ることでチャンスが訪れた時につかみ取れる心の力というものが養われていくということを経験専門家として伝えたいなと感じたのです。n_ashiato_04_01.PNG

もし一歩踏み出してみて自分の気持ちが見つからなかったり、支援者の意思に飲み込まれそうになった時、そんな時は「コラム書いてる経験専門家を出せ!」と言ってください(笑)
その時は「担当O」ではなく一人の経験者として自分がどうやって自分の気持ちを見つけ出せたかお話しできればと思っています。

 

おわりに

 

と、言ったように準備運動の準備といった具合に相談を捉えてくれると嬉しいなと感じて今回はおしまいにしたいと思います。長い文章となりましたがお読みいただきありがとうございます。今回はこれでおしまいです。

最初はコラムの裏話を書いていくつもりだったのですがなぜか重い話になってしまいました…、これが筆が乗るってことなんですかね…
コラムの裏話については次回番外編4.5歩目としてお伝えできればと思います。

それが終わるとついに5歩目、闇の過去について少しばかりお伝えできればと思います。
覚悟の準備をしておいてください。いいですね!!!

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