【先行公開】 経験専門家の成長日誌 「足跡」 4 【後編】
経験専門家の成長日誌「足跡」4歩目
今回の閲覧難易度は…? ★★★★☆
【先行公開】
今回更新のコラムは現在行っているリニューアル作業以前の物となります。
皆さんこんにちはコラム担当、担当Oです。
さて前回不穏な形で終わりましたが、まぁ「裏切り」というものは足跡１歩目でも紹介したあの事件です。
後編では軽く振り返りながら、“事件”のその後について語っていければと思います。
さて裏切りというのは勉強に全く身が入らず、奇跡の０点を叩き出した答案を味方だと思っていた人に奪われさらし者にされたあの事件です。（詳細は足跡一歩目をご覧ください）
個人的に苦痛でしかない学校に通うにあたって唯一の心のよりどころだった、味方という地盤が揺らいだ私は人間不信になりひきこもりとなりました。
というのが、今までのコラムで書かせてもらっていたことです。
今回はその後、中学卒業までの出来事です。
私がひきこもった当時のコミュニティツールの主流はSkypeで当時何人かのクラスメイトと連絡先を交換していました。
ひきこもってからも主にオンラインゲームでの対話用に利用していたのですが、私がオンラインになったのを見計らってか学校の友達だった人から連絡が来ました。
「どうしたの？」
そのメッセージを送ってきたのは他でもない答案用紙を奪い取った彼でした。
「お前があんなことしたからだよ」
こんな風に伝えられていたら何か変わったでしょうか。私は体調が悪いということにして平静を装いました。
私には数少ない味方に裏切られたという、正に事件だったのですが彼は何故学校に来なくなったかまるで理解していないようで、その認識の違いで更に私は傷付いてしまいました。(もしかすると気が付いていないフリだったのかもしれませんが)
その後もやり取りは続きましたが、やがて休みが長くなるとクラスメイトも察したのか連絡を取らなくなりました。
そしていくらか経つと担任から「話させてほしい」と連絡がきたと伝えられました。
「今まで私の事を見捨てていたのに事が大きくなったら火消しに来た」と当時の私は相当怒っていたと思います。今更話すことなどないと吐き捨て、部屋にこもり始めました。
そして卒業式の前日。私が自分の部屋のドアを固く閉ざす前の日。
おそらく同級生から最後のコンタクトがありました。
玄関ドアに手紙が挟み込んであったといい、私に手渡されました。
手紙には「あした最後の日だし一緒に卒業式でよう」と書いてありました。
当時はSkypeも切っていて唯一の連絡手段が手紙だったのでしょう、差出人も分からずじまいでしたが自宅まで誰かが来てくれていたというものは私を揺さぶりました。
翌日私は行けませんでした。
もう二度といじめっ子、裏切り者、見捨てた先生に会いたくない。そんな理由を付けていたような気もしますが、実際の所はもう外が恐ろしくなってしまっていたため私は玄関を開けられませんでした。
その日は学校の方からかすかに聞こえる卒業式の音を窓からずっと聞いていたように思います。
そして私は学校のクラスメイトとの関係性が完全に切れたのです。
関係性が切れた後はもう落ちる一方でした、外に出ようにもどこに向かえばいいか分からず、親にも惨めな自分を見せたくなかったので、私は部屋にこもることを選択しました。
卒業式前日の手紙は私にとって最後の外に出るチャンスだったと今でも思っていて、今でも「あの時外に出ていたらどうなっていただろう」と考えずにはいられません。
“クソ”みたいな学生時代でしたがそれでも味方がいたということは今でも心に残っていますし、その人たちのおかげで「もしかしたら良い人もいるかも」と感じることが出来、外に出る勇気がもらえました。
自分が呼ばれることは無いとは思いますが、もし同窓会のお便りが来た時私は一歩踏み出せるでしょうか？…
と、いうことで今回は思い出話となってしまいました。真っ暗な思い出しかないと思っていた物もよく見てみると光るものがあったりとコラムを書く上でいろいろ気が付くものがあったりします。
この作業はとても疲れるので正直皆さんには真似してほしくないのですが、何かの機会に考えてみるのも選択肢の一つに加えてみると面白いかもしれませんね。
いやー今回のは思い出すのが辛かったですね、卒業式の手紙は本当に心残りなんです。
なんだかんだ言って本当の孤独になるとどこに向かえばいいか分からなくなってしまいます。
何か歯切れが悪いのですが今回はここまで。次回の足跡もよろしくお願いします。
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