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経験専門家の成長日誌「あしあと」17歩目 【後編】

経験専門家の成長日誌「あしあと」17歩目 後編

今回の閲覧難易度は…? ★★★★☆

 

前回のあらすじ…

嫌々心療内科に向かった担当O、そこで告げられた病名とは…

 

 

支援者さんに同行してもらい心療内科に向かった私。自分自身がどう感じているのか、そして支援者さんから見た私の姿という物を病院の先生に伝え、結果診断名として伝えられたのは“社交不安症”というものでした。

 

自分でも昔から私は“対人恐怖”のきらいがあるのは感じていました。

それでもそれは自分の特性であり所謂病気とは全く思っていませんでしたし、実際に診断された時もすぐに納得できるものではありませんでした。

というのも物心ついてから同じような考え方をずっとしていたし、その考え方が所謂自分の芯であったので担当Oの人格が病気だと言われたように感じたからです。

 

家に持ち帰り一人で考えました。

その日はあまり眠れず夜空を見上げていたと思います。その後も中々診断を受け入れることが出来ず、自分が小さい頃に遊んでいた場所、思い出の場所に意味もなく足を運んだりしていました。

 

その後吹っ切れたか何かで私は薬を飲み始めました。

「今までの自分と違う自分にならない様に」と自分の行動を注視することが多くなったと思います。

しかし自分で自分を見ていく中で何かおかしな点を見つけることが出来たかというとそうではありませんでした。

そして薬を飲み忘れた時にいじめのフラッシュバックが襲ってきたのです。

その時に感じました。「そういえば最近“発作”が起きてなかった」と。

薬を飲むことでいきなり外に出て陽キャの様に振舞うようになるのではなく、普段生活する上で苦しいと感じていたものが抜けていく…そういった感覚を覚えました。

 

実際自分で感じることは少なかったのですが、家族にも「明るくなった」と言われるようになりました。

今考えると、今まで悩んでいたフラッシュバックや、外への“過度な”恐怖が抜けたことでその“嫌な思い出”に対して使っていたエネルギーを良い方向に振り分けることが出来るようになったからではないのかと感じます。

 

勿論薬に対する考え方は人それぞれだと思います。

薬がないと動けないというのは見る人が見れば依存症だと言われてもおかしくはないのかもしれません。しかしながら私は薬を飲んでみたことで

〈今まで当たり前だと思っていた日常が案外辛い物だった〉

と実感することが出来、その後の通院や他の場所での活動という物に前向きに取り組めるようになったのです。

 

前編・後編と続いてきましたがこの結果に至ったのは支援者さん、家族、そして病院の先生。皆さんの支援がうまくかみ合った結果だと思いました。

少なくとも一人ではこの気づきという物にはたどり着かなかったと思います。

 

という事でもしも医療面だったとしても、一人で頑張るのではなく誰かの手を借りるのも大事かもしれませんね。

頑張らない様に頑張るというのは一人だと中々に難しい物です…

 

 

といった感じで医療面の話でした。こうして病院につながる事で“あくまで私は”受けられる支援の幅が広がったと感じます。

でもそれは「行かされた」ではなく「行った」からだと思っているので病院に限らずそういった感覚を大事にしてもいいかもしれませんね。

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