経験専門家の成長日誌「あしあと」#30「家族にしてもらって助かったこと」
経験専門家の「あしあと」~墨田区ひきこもりコラム#30「家族にしてもらって助かったこと」
目次
1.はじめに
2.家族にしてもらって助かった/嬉しかったこと
3.改めて気づくこと
4.さいごに
1.はじめに
どうもこんにちは、コラム担当です。
今日は、改めて「整理する」回にしようかと思います。
この頃、ひきこもり時を振り返る機会をいただくことがあったのですが、これが大変助かりました。
「家族にどんなことをされたのが嬉しかったか」
「家族のどんな対応に救われたのか」
そういうことを、改めて洗い出し、まとめることで、当時だけでなく、いまの自分も再認識することが出来るといいますか。
自分がどんな価値観を大事に持っているのか。
家族がひきこもり当事者と関わるときに、どんな対応がよい(という声がある)のか。
今回は、そんなことをお伝えできたらいいなと思います。
よろしくお願いします!
(なお、今回「家族にしてもらって嬉しかったこと」を当事者の目線から書く形ではありますが、私の家族の構成上、母の対応に関することが大半となっています)
(それでも、他のご家族にも関わる内容ではあるかと思いますので、読む方それぞれの立場、見方で読んでくだされば幸いです)
2.家族にしてもらって助かった/嬉しかったこと
いま思いつくものについて、改めてまとめてみました。
まずはこちらから確認していきましょう。
→できるだけ以前と同じように接してくれた
(その場に存在することを認めてもらえた)
揉めた際などは除いて。
以前と変わらない、ということ自体がよかった。
「普通に話せる」、ということ自体が救いでした。
→ただただ話を聞いてもらう時間
つらい気持ちを抱えている時など。
時期を問わず、「話を黙って聞いてくれる」だけで、だいぶ救われました。
→一緒に好きな作品や音楽を鑑賞してくれた
自然なリアクション。
その場にいたり離れたりして、親は無理に楽しもうとはしていませんでした。
→料理の時間を担当させてもらえた
親不在の日は私が料理を担当。
自分の担当がある、ということが、大きかった。
かつ、自分一人で過ごせる(好きにその空間を使える)ということは、楽しみにもなっていました。
生活リズムの立て直しにもなっていたと思います。
→親に存分に好きなことをして過ごしてもらった、家から離れて(子どもからも離れて)もらった
私の母の場合は旅行。
お互いに、一時離れることで距離を取ることができ、ストレスの発散にもなった。
それがその後の私自身の好調にも繋がりました。
→こちらへの連絡を取らず、ただ見守ってもらえた
(仲の良くない父の)直接の連絡が無くなったことで、特に初期の不安定な時期には、安心となった。
母づてに心配している旨が伝わってくる、という程度の距離感が、影ながら見守っている感にもつながっていました。
3.改めて気づくこと
読む方それぞれに、様々観点があるかと思います。
今見たらこう感じるなあ、といったことが、私にもいくつかありました。
👉「態度、対応が安定している」ということ自体に、助けられていたんだな、と改めて気づかされました。
私自身がそれで安心できる、というのはもちろん。
親自身も、私との一定の距離を守る(お世話しすぎない!)ことで自分の安全を守る、ということはあったのではないかと思いました。
支援員として日々利用者さんと関わる経験を経て、その視点で考えた時に、改めてこの重要性を感じました。
👉「自分がそこに存在している」ことを認めてもらえた、ということもあったかと思います。
ひきこもり時は、過剰に社会の目を意識する時期でもあります。
しかし、意識すればするほどそれができなくなる。
今の自分の過ごし方に、罪悪感も抱えてしまう。
そんな時、親にあまりに将来のことばかり言われたり、ましてや責められたりしたら、なおさら辛くなってしまう。
その何が大変か。
「心身が不調になり、病気の回復が遅れる」「エネルギーを溜める(これがひきこもりの方が行動するには重要)ことが難しくなる」などが、少なくとも私の場合はありました。
言葉をかけ、励まそうとする親の意図、その気持ち自体はわかります。
しかし、本人の望みもなしにそれをしても逆効果になってしまうよ、という訳です。
その点で、この一覧を見た時に、私はずいぶん助けられたなあ、と感じました。
👉親が「態度を安定させつつ、あくまで自分の楽しみも持っている」ことに、気が楽になったということも言えるなと思いました。
母親の旅行などですね。
あるいは、一緒に作品を観る時の態度など。
こちらへの一定の共感的な態度をしてくれる。
しかし、ある種の「自分本位」もあるといいますか。
こちらを気にしすぎず、出かけたいなら出かける、離れたい時は離れる、という時間もちゃんとある。
これは、「子どものため」というよりは、自分を楽しませ、楽にすること。
それが結果的にひきこもりの自分を楽にし、そのことが、私が「行動」できるようになる余裕ももたらした。
そういう流れはあったな、と思いました。
要は、「子供との関わり方にせよ、自分の時間の過ごし方にせよ、あくまで自分の気楽になれる方向に動くということが、結果として私にとっても良かった」ということなのかなと思います。
もちろん親の目線からしたら、こういったこと全部、「そんな簡単ではない」こともあったかと思います。
不安の押し寄せる日々の中、態度を変えず、やさしく接すること自体、大変だよな、と。
ただ当事者の目線・実感も、同時にここに置いておきたいなと思ったので、書かせていただきました。
4.さいごに
以上、「家族にしてもらって嬉しかったこと」のまとめと、いまの視点から考えたことを書かせていただきました。
これまで各コラムで書いてきたことを改めて一覧にできたので、どんな対応が良さそうか、一目で読めるようになったのではないかと思います。
もちろん私個人の意見ではありますが、そういった個人の声を参考にしながら、改めて「自分だったらどうしたいか」、考えてみてくださいね。
ありがとうございました。
それでは、また来月。
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