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経験専門家の成長日誌「あしあと」#31「ひきこもり前夜」

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経験専門家の「あしあと」~墨田区ひきこもりコラム#31「ひきこもり前夜」

 

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目次

1.思い出すこと
2.ひきこもり前夜
3.それに対する見方
4.おわりに

 

 

 

〇思い出すこと

 

最近、少し太ってきました。
食べる量を増やしたことの成果が出たんだと思います。
わたしにとっては、嬉しいことです。

 

そんな折、思い出すことがあります。
一番体重が低かったころのことです。

ひきこもりが、病気が、一番大変な時でもありました。

 

いまからよくよく思い出すと、ひきこもり支援の意味でも、ひきこもり当事者の実像を伝えるという意味でも、改めて考えるべき点があるように思います。

※読んでいてつらい部分もあるかもしれませんが、
書いてみます。

 

 

〇ひきこもり前夜

 

ひきこもりに至る直前、親に誘われ、旅行に行ったことがあります。

当時、大学院にも行かず友人らと会うことも出来ておらず、体調が悪化している時期でした。

食べ物が食べられない。
眠れない。
外が怖い。
自分でも、「何が起きているのか分からない」状態。

そんな私を心配して、いつもなら「出かけてきたら」というところ、「出かけよう」という提案をしてくれたんだと思います。

思い詰めているだろうから、気分を変えていこう、という意味で。

 

一泊の温泉旅行に行きました。

でも、私はその間、食事をしませんでした。
まったく眠れませんでした。

見るものすべてが恐ろしく、汚いように感じられたからです。

深夜に放送している、南米かどこかの動物たちをただ映しているだけの番組を眺めながら、夜を過ごしました。

 

buffet_baikingu_kara.png朝食のバイキングで、ポテトサラダをほんの一口分だけ取って、それすら食べられずに残してしまったことも、いまだに覚えています。

電車に乗っても怖くて、一駅着くたびに外に出ていました。

 


無事家に帰ってこられた時の安堵といったら…

一生忘れられない、なにか特別な感じがありました。
その時いつものソファに座って観たアニメの内容まで、鮮明に覚えています。

 

同時に、その旅で私は病院への受診を決めました。
目の当たりにした親も、同じ考えのようでした。

それ以来、「一緒に外に出かける」ことは無くなりました。
そして、療養とひきこもりの生活が始まったのでした。

 

 

〇それに対する見方

 

👉「本人がどうしてほしいか」という視点が、このときなかったなとまず感じました。

力になりたい、元気になってもらいたい気持ちはすごく大切なものです。
それならいっそ、本人がどうしたいか、じっくり聞くのもいいかもしれない。

 

親と子という関係性的に(上下関係になりがちなので)、なかなか「伺う」機会が少なくなりがちかとは思います。

ただ、「子がそもそもどうしてほしいのか」ちゃんと聞く、というのは、この件に限らず、いろいろな問題に関して、思っている以上に重要かと思います。

 

👉ただ、当事者としては、そう聞かれた時に、どう答えただろうか…?と考えると、そう簡単でもないよなあ、とも思いました。

極端に調子を落としているときに、判断し、意思を伝えられただろうか、と。

聞く方も、聞きづらいだろうし大変だろうなと思います。

 

👉これはつらい状況の人に話を聞く方(親御さんなど)への、支援者としての視点でもありますが。

どうしてほしいか聞いた時に、本人が何も言ってくれない、というときもあるかと思います。
そんなときは、「3択で選んでもらう」という方法もいいかもしれません。

出しづらい状況下にあるということを認めつつ、意思を出しやすくなるようサポートする意味で、ですね。

かつ、ないならないでそれもOK、ということも伝えられたら、より良いと思います。
(多すぎなければ3じゃなくてももちろんいいと思います)

 

そうやって聞こうとしてくれる、うまく出来なくても受け入れてくれるということ自体がうれしいことだと、当事者としても感じます。

 

👉一方、親のことを考えると、「知識がなかなかない」「相談できる場所がない」なかで、どうしたら元気になってもらえるか、精一杯考えていたのだろうな、とも思います。
本当に、特にひきこもり初期のころなど、お世話になっていたなと思います。

 

この話に限らず、困った時に、家庭というのはどうしても閉鎖的になりやすい。

相談窓口に相談する、本やインターネットで信頼できるソースの情報を取る、など孤立しないようにするのは改めて大切だなと感じました。

身近にもし信頼できる方がいて、聞けそうであれば、勇気を出して聞いてみる、というのもいいと思います。

 

とにかく、「自分だけで考えない」、ということがひきこもりやその支援においては大事かと思います。

 

👉昔の自分からすると、食べられないというのは、かなりつらいよな…とシンプルながら感じました。

もともと私は、食べるのが大好きな方です。
何でも食べていたと思います。
それが、ほとんどの食材を食べられなくなるんだから、こんなつらいことはそうそうないと思います。

いまからしても、信じがたいというか、そんな状況だったんだな…と、書いていて驚く感じもありました。スクリーンショット 2026-03-31 152527.png

 

一応、現在では病気も治療完了しています。
何でも食べます。

本当によくやったなと、われながら思います。

 

 

〇おわりに

 

今回は、やや重めの内容でしたが、いかがでしたでしょうか。
書いていて、なんだか鮮明に思い出すような、ちくちくするような感じもありました…。

 

大事な人が苦しみ、困っている。

子どもがひきこもりそう。
精神的不調を抱えている。

そんな時にどうすればいいか、悩みますよね。

このコラムが一つの参考になればと思います。
どうか、ひとりだけにはなりませんように。

 

ありがとうございました。

それでは、また来月。

 

 

 

 

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